製造業の未来、カギとなるのは融合 〜 産業版IoTの普及で第4次産業革命

 産業界の専門家や経済アナリストらは、高度に個人化した製品の大量生産が向こう10年以上にわたって製造工程や組織の革新を牽引していくと予測する。そして、そのために必要になるのが機械と電子機器、そしてITの融合だ。

 オートメーション・ワールド誌によると、ロボティクスや自動化、クラウド電算、立体印刷(積層造形)、ソーシャル・ネットワーキングといった技術分野の革新が新たな製造業態を生み出すと言われている。業界専門家らはそれを産業版モノのインターネット(IIoT=Industrial Internet of Things)と呼んでいる。

 IIoTは、最新のITを集めて製造工程を単に変えるだけにとどまらない。むしろ重要となるのは、それが事業全体の業務処理過程に大きな変革をもたらすという点だ。新しい業務過程によって、人と機械、そして企業資源のあいだで自然の意思伝達が可能となり、それがさらなる効率化をもたらす。

 IIoTを導入する過程では、企業各社が独自開発したインターフェイスやカスタム化した統合システムが次第に廃れ、インターネット基盤の標準プロトコールに取って代わられると予想される。

 そのため、異種ベンダーの構成品を自由自在に組み合わせることができるようになり、その結果、必要性に応じた生産体制を柔軟に構築できる。それと同時に輸送面にも同様の柔軟性が求められ、輸送業務向けのIoTが重要な存在となる。

 その一方で、さまざまの機器を介してデータや情報が収集され、それが業務過程の調整にさらに活用されるようになる。そこまで行けば、機器と業務過程の境界線がなくなり、双方を見据えた統合的な管理が必要になってくる。

 専門家たちのあいだでは現在、IoTの進化と普及によって第4次産業革命が始まったという認識が広まりつつある。インダストリー4.0とも呼ばれる第4次産業革命では、これまで無形財だった情報が有形財として扱われ、それにともなって仕事の流れと機器の統合が急速に進むと予想される。

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