ボッシュ、北米に4億ドルを投資〜EPSの累計生産台数が5000万台に

 ボッシュは北米市場に年内に3億9900万ドルを投資する。2015年の主な事業の一つが、ウォーターヒーターを生産するメキシコの自社工場開設である。さらに、同じくメキシコのフアレス、サンルイスポトシ、メキシコシティの自動車関連製品の工場も増設する。同社によれば、電動パワーステアリング(EPS)の生産台数が5000万台に達した。同社がEPSの製造を開始してから12年目となる。次の5000万台はそれよりも短い期間での達成を見込んでいる。EPSは、車線逸脱防止システムや駐車アシストなどに必須である。さらにEPSは100キロ当たり0.8リットルと燃料を節減できるため、需要はますます伸びていくと見られている。2009年には電動式はパワーステアリング全体の40%だったが、現在、その割合は70%に達している。2020年には油圧式がステアリングシステム全体の10%から15%になると同社は見ている。

 北米はボッシュにとって主要な市場であり、2014年には同市場での売上は85億ドルに達した。同社の4事業部門のすべてを北米で運営しており、業績も好調。特にモービリティソリューションズとインダストリアルテクノロジー事業が過去数年、業績を牽引した。同社は2020年までに北米での売上を倍加させる目標を掲げている。中でもネット接続、オートメーション、電気自動車、燃費改善を主要な成長分野に特定している。ボッシュはフロリダ州フォートローダーデールに初のコミュニケーションセンターを、またメキシコのグアダラハラにソフトウェア開発センターを開設した。同社のソフトウェアとセンサーの開発センターはシリコンバレーにある。また、2013年初頭以降、公道で自動化運転のテストを実施している。同社のエンジニアたちは、ドイツのシュツットガルト近郊のオートバーンA81号線以外に、カリフォルニアの280号線でも数千マイルに及ぶ必要なテスト走行を行ってきた。

 同社は競合であるZFとジョイントベンチャー、ZF Lenksystemeを立ち上げ、ステアリング事業に取り組んでいた。昨年、ボッシュは同JVの100%のオーナーとなった。これにより、社名をロバートボッシュ・オートモーティブ・ステアリングシステムズに改称した。

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