アップル店員の訴えを棄却〜持ち物検査は合理的と連邦地裁

 アップル・ストアの慣行である店員対象の持ち物検査は不当として、カリフォルニア州の店員らがアップルを相手取って起こしたクラスアクション(集団訴訟)で、サンフランシスコ連邦地裁は7日、原告らの訴えを棄却した。

 ロイター通信によると、アップル直営小売店では盗難防止策として店員のバッグの中身を検査している。訴状によると検査は食事休憩も含め店員が店を出る時は常に行われており、これまでに少なくとも店員2人がティム・クック最高経営責任者(CEO)に直接、検査は面倒で屈辱的と訴えたという。

 州内50店以上の現役および元店員1万2000人以上が加わった今回の集団訴訟で、原告らは検査にかかった時間分の賠償を求めたが、ウィリアム・アルサップ判事は「店員にはバッグを持たずに出勤する選択肢もあり、原告は誰もバッグを持って出勤しなければならない特別な理由をはっきりと述べていない」と指摘。「アップルは盗難防止策として、社員にバッグや私物のアップル製品の持ち込みを禁じるのではなく、退出時に検査するという条件で両方の持ち込みを認める穏やかな方法を取っている」と判断し、訴えを退けた。

 原告側は現在、控訴も含めて対応を検討している。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る