違法薬物への陽性反応増加〜社内検査で国内従業員
- 2016年9月16日
- アメリカ発ニュース
国内の職場単位で行われる違法薬物検査で、陽性反応が出た従業員の割合が数十年ぶりの最高水準に達していることが、医療検査サービス大手クエスト・ダイアグノスティクスのまとめで分かった。
ウォールストリート・ジャーナルによると、一般従業員からトラック運転手、パイロット、船長、鉄道技師といった安全重視が求められる従業員まで950万人以上を対象とした2015年の調査では、マリフアナ(大麻)からヘロイン、メタンフェタミンまで違法薬物の陽性割合が前年からわずかに上昇した。全体では従業員の4%を占め、一般従業員では前年の1.7%から1.8%に、安全重視の職場では4.7%から4.8%といずれも増加した。
陽性割合は低下が数十年続いた後、13年から上昇に転じ、15年で3年連続の上昇となった。初めてデータが公表された1988年は13.6%と高い割合で、レーガン大統領の下で職場薬物排除法が施行され、安全第一の職場従業員を対する薬物検査の義務付けにつながった。
陽性割合が上昇に転じた13年以降は、コロラドとワシントンの両州を皮切りに20州以上で嗜好(しこう)用大麻が解禁されている。大麻は職場検査の陽性反応の約半数を占め、15年の陽性割合は前年から横ばいだった。
深刻なのはヘロインで、数こそ陽性反応全体の0.1%未満だが、上昇率は一般従業員で11年比146%増、安全重視の従業員で84%増に上った。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる
-
アマゾンや小売大手ら、頻発する返金詐欺で巨額の損害 〜 詐欺集団ら、ティックトックで協力購入者たちを募集