セールスフォース、ソーシャル広告市場へ参入 〜広告配信を一元管理

 クラウド型業務用ソフトウェア大手のセールスフォース(Salesforce)は、4月に提供開始したプラットフォーム製品のソーシャル・ドット・コム(Social.com)によってソーシャル・メディア広告市場に参入した。

 ソーシャル・ドット・コムは、フェイスブック(Facebook)とツイッター(Twitter)を使ったマーケティング策の準備と管理を支援するもの。

 セールスフォースは、企業各社のソーシャル・メディア・サイトにソーシャル・ドット・コム経由で掲載された広告に対し仲介手数料を請求する。同社のほかの製品やサービスの場合と違い、月額基本料は発生しない。

 インベスターズ・ビジネス・デイリー紙によると、ソーシャル・ドット・コム利用企業は、セールスフォースのクラウド・サービスに保存した自社顧客データに直接アクセスできるほか、ソーシャル・メディア広告戦略について広告代理店とやり取りすることも可能。

 ソーシャル・メディア広告展開に必要な情報にワンストップ・アクセスできるようになることで、企業各社は広告効果の向上を期待できる、とセールスフォースは説明している。

 フェイスブックとツイッターは、性別や年齢、住所などによって広告配信先を絞り込む広告プラットフォームを提供している。

 セールスフォースによると、ソーシャル・ドット・コムを使えば、フェイスブックとツイッターの両方に出稿する広告を一元管理できる。

 また、出稿先と決める際の条件として自動車免許試験を最近受けた人や、自動車ディーラーのウェブサイトを最近閲覧した人といった絞り込みによって、将来には広告配信先をさらに標的化できるようになる見込み。

 調査会社イーマケター(eMarketer)は、フェイスブックの広告収入について2013年の56億ドルから2015年は86億ドルに拡大すると予測。ツイッターの広告収入は、同期間に5億8300万ドルから13億3000万ドルに増えるとみている。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る