フェイスブック、ウェイズ買収に大接近 〜運転ナビゲーションに進出へ

 フェイスブック(Facebook)は、GPSおよびナビゲーション・サービスの新興企業ウェイズ(Waze)を「8億〜10億ドル」で買収する案を検討している。イスラエルの日刊紙キャルカリストが報じた。

 同紙によると、約半年前に始まった両社の交渉は現在、経営状態精査も終わり、基本的な合意内容(条件概要書)にも署名され、「最終段階」にある。

 イスラエル拠点のウェイズは、スマートフォン利用者向けのカーナビゲーション・サービスを提供するモバイル・アプリケーションで知られる。クラウドソーシング(crowdsourcing)によって、利用者から集められたリアルタイム道路交通情報を加味した機能が最大の特徴。2013年4月時点で世界に4400万人の利用者を抱え、交通情報と道案内のスマートフォン・アプリケーションとしては最大規模。

 モバイル機能およびサービスの拡充に注力するフェイスブックがウェイズを吸収することは、得策だと考えられている。位置情報サービスを現行サービスに組み込むことで、フェイスブック利用者のアクセス件数と利用時間を増やし、それをディスプレイ広告と位置情報基盤広告の販促材料にすることも想定される。

 それと同時に、スマートフォン利用者が多用するモバイル地図アプリケーション市場を取り込むことで、グーグル・マップス(Google Maps)やアップル(Apple)のマップス(Maps)に対抗できる。

 従来のGPSによる道路交通案内機能には、たとえば新しい道路工事といった状況が反映されず、迂回経路も提示できないという欠点がある。ウェイズでは、GPSによる道路情報に、オープン・ソース・ソフトウェアによるリアルタイム交通情報を統合することで、その欠点を解消した。

 そこに目をつけたのはフェイスブックだけではない。アップルも、ウェイズ買収に食指を伸ばしている。アップルは、iOSの新版を2012年に出した際、それまでの標準地図アプリケーションだったグーグル・マップスを切り捨てて、iOS標準装備のマップスを搭載したものの、致命的欠陥を抱えたまま発表したため、世界中で非難された。

 フォーブスによると、アップルは地図アプリケーションの大幅改良を目指して、2013年1月に、ウェイズを5億ドルで買収する話をウェイズにもちかけている。

 キャルカリストの報道では、フェイスブックとウェイズの交渉は「半年前」から始まっているため、その両社が交渉中にアップルがウェイズに打診し、それを理由に、ウェイズがフェイスブックとの交渉で買収額の引き上げに成功し、「8億〜10億ドル」という額で基本合意にこぎつけたとも考えられる。

 そこで浮上するのは、アップルが対抗買収案を提示するかどうかだ。アップルが10億ドル以上の買収額を提示してフェイスブックとの買収合戦に突入するかどうか、業界専門家らの関心を集めている。

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