不動産のフリッピング急増 〜 05年水準超える地域も

 家を安く購入し短期間に転売して利ざやを稼ぐ「フリッピング」と呼ばれる不動産投資が急増しており、バブル崩壊のリスクが懸念されている。

 ロイター通信によると、国内でフリッピングが最も増えたのは2005年、金融危機につながった住宅ローン市場の崩壊が始まる約2年前だったが、不動産情報リアルティ・トラックの調べでは、15年に12都市圏で05年の件数を上回った。同社は1年以内に同じ物件が2度売買された場合をフリッピングと定義し、全米の110都市圏を対象に調査している。

 15年のフリッピングによる利益も過去10年で最高となり、改装や売買のコストを差し引く前の転売益は平均5万5000ドル、ニューヨークやロサンゼルスでは10万ドルを超えた。フリッピング専門の投資家も07年以降で最多を記録したが、1人当たりのフリッピング件数は減っていることから、小口の投資家が増えている状況がうかがえる。

 ウィンダーミア・リアル・エステートの筆頭エコノミスト、マシュー・ガードナー氏は「フリッピングの増加は住宅市場に問題が生じる兆し。こうした売り方は住宅価格を人工的につり上げ、買い手が付きにくくなり、バブル崩壊のリスクを高める」と警告する。15年は、ピッツバーグとメンフィスで05年より20%近く件数が増えたほか、バファロー、バーミンガム、クリーブランド、サンディエゴでも05年の水準を超えた。

 件数が最も多かったのはマイアミで1万658件。不動産販売全体に占める割合は前年の4%から8.6%に増加した。全米のフリッピングは17万9778件。すべての不動産販売に占める割合は前年の5.3%から5.5%に拡大した。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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