カナダ銀2行にサイバー攻撃〜9万人の顧客情報流出か

 カナダの銀行4位バンク・オブ・モントリオール(BOM)と5位カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(CIBC)は28日、大規模なサイバー攻撃を受け約9万人の顧客情報が盗まれた可能性があると発表した。
 
 ロイター通信によると、BOMの広報担当者は、一部顧客の個人情報や金融情報を所有していると主張する犯行集団から接触があったと説明。情報が流出したのはカナダの顧客約800万人のうち5万人未満とみられる。
 
 犯行集団は情報を公開すると脅迫しており、BOMは政府当局と協力して詳しい調査を進めている。攻撃は国外から仕掛けられたとみられ、情報流出につながった原因にはすでに対応済みだという。
 
 CIBCも、ダイレクトバンキング・ブランド「シンプリ(Simplii)」の顧客4万人の個人および口座に関する電子情報を盗んだと主張する犯行集団から連絡を受けた。まだ攻撃を確認したわけではないが、同行は主張を深刻に受け止めている。両行は顧客に連絡し、口座を注視して不審な動きがあれば報告するよう助言している。
 
 カナダの大手6行は、サイバー攻撃への防御体制を強化するため中央銀行のカナダ銀行と協力しており、カナダ銀は5月、一部の攻撃が成功するのは避けられないが被害を抑えるための対応メカニズムを導入していると発表していた。
 
 サイバー攻撃は増加しており、信用調査のイクイファクスによると、2017年はサイバー攻撃が原因で約1億4660件の名前、約1億4660件の生年月日、1億4550万件の米社会保障番号、9900万件の住所、20万9000件の支払いカード番号と有効期限が盗まれている。 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る