カリフォルニア州大気資源局(CARB)はこのほど、トランプ政権が進める排ガス規制緩和の動きとは関係なく、自動車メーカー各社にはオバマ前政権が定めた現行の排ガス規制を守るよう義務付けることを決めた。
全米最大人口を抱える加州とトランプ政権は、気候変動から移民に至るさまざまな政策で衝突しており、また1つ食い違いが生じたことになる。
ロイター通信によると、州の大気浄化を管轄するCARBは9月28日の月例会合で、2017〜25年型の自動車については現行の連邦規制を満たす車両だけが加州の基準に適合し、同州で販売することができることを確認した。
トランプ政権は8月、連邦の燃費・排ガス規制を20年の水準で凍結し、それを26年型車まで適用するという改正案を発表した。厳しい排ガス規制は車を高価にし、安全性を低下させるというのが理由。
加州は国内最大の自動車市場で、気候変動対策に最も積極的な州でもあるため、その動向は大きな影響力を持つ。12の州とワシントンDCも加州の排ガス規制を採用しており、各地の自動車販売台数の合計は全米の3分の1を超える。
CARBのメアリー・ニコルズ局長は声明で、州は「1つの連邦規制を守り続ける」と述べ、決定は「カリフォルニアと12州がトランプ政権による(案が確定した場合の)自動車規制の後退の犠牲にならないことを保証する」と説明した。 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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