オハイオ州クリーブランド美術館で「神道-日本美術における神性の発見」展を開催

《賀茂競馬図屏風》(一部) 1615 –50年、クリーブランド美術館

昨年、国際交流基金主催のもと、フランスで日本文化・芸術を紹介する祭典「ジャポニズム 2018:響きあう魂」が開催された。それに続いて、2019年は米国で日本文化を発信する事業「Japan 2019」が実施されている。

その活動の一環として、4月9日(火)から、オハイオ州のクリーブランド美術館で「神道-日本美術における神性の発見」展(Shinto: Discovery of the Divine in Japanese Art)が開幕する。本展覧会はクリーブランド美術館が主催し、奈良国立博物館と国際交流基金が特別協力している。

神道をめぐる美の世界は、日本美術の重要な特徴の一つだ。日本では奈良国立博物館の「春日大社のすべて-創建1250年記念特別展-」(2018年)など、神道を主題とした展覧会が開かれてきたが、米国ではしばらくこのような展覧会は開催されてこなかった。

本展覧会では、平安時代から江戸時代にかけての神道にまつわる絵画や彫刻作品、神道の祭祀に使われた面や装束などおよそ125点を展示し、優れた美術品を通じて日本固有の神性を紐解く。神を祀り、尊ぶ際に使われた宝物・祭具や藤原家の氏神である春日神信仰に関連した美術品など、日本と米国の双方から魅力的な絵画・彫刻・工芸品を集め、神道というテーマの中でバラエティに富んだ展覧会を目指す。

日本からは、初めて日本国外に出展されるものを含め、重要文化財20点が出品される。また、本展にともない、展示作品すべての図版を含む英語の図録が出版される。アメリカで日本の芸術の美を実感できるまたとない機会を、お見逃しなく。

「神道-日本美術における神性の発見」展
Shinto: Discovery of the Divine in Japanese Art

■会期:2019年4月9日(火)〜6月30日(日) ※月曜休
   第1期 4月9日〜5月19日
   第2期 5月23日〜6月30日
     ※5月20〜22日は展示替えのため休み。約8割の展示が入れ替わる。
■会場:クリーブランド美術館 The Cleveland Museum of Art (11150 East Blvd
Cleveland, OH 44106)
■ウェブサイト:https://www.clevelandart.org/exhibitions/shinto-discovery-divine-japanese-art

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