第1四半期のパソコン出荷台数、2016年以来の大幅減 ~ 需要は逆に急増、とキャナリスが報告
- 2020年4月14日
新型コロナウイルス・パンデミックを受けて、2020年第1四半期(1~3月)のパソコン供給量が激減した一方で、急増した自宅勤務や在宅授業によってパソコン需要が強まった。
テッククランチ誌によると、期中のパソコン出荷台数はコーヴィッド19による供給網遮断の影響から8%も減少したが、パソコンを買い求める消費者が増えた、と調査会社キャナリス(Canalys)が報告した。
出荷台数の8%減は、2016年に記録した12%減以来の大きな落ち込みだ。
▽2020年第1四半期(Q1)における世界市場のデスクトップとラップトップ、そしてワークステーションのベンダー別出荷台数と市場占有率
ベンダー 2020年Q1出荷台数 2020年Q1市場占有率 2019年Q1出荷台数 2019年Q1市場占有率 年間成長率
Lenovo 12,830 23.9% 13,421 23.0% -4.4%
HP 11,701 21.8% 13,580 23.3% -13.8%
Dell 10,490 19.6% 10,383 17.8% 1.1%
Apple 3,219 6.0% 4,072 7.0% -21.0%
Acer 3,125 5.8% 3,574 6.1% -12.6%
その他 12,311 22.9% 13,316 22.8% -7.5%
合計 53,682 100.0% 58,346 100.0% -8.0%
多くの消費者がこれまでスマートフォンやタブレット、スマート腕時計に可処分所得を投じてきたため、自宅のパソコンが旧型になっている。そこに、自宅勤務やオンライン授業によって自宅でのパソコン利用が劇的に増えたことから、パソコンの買い換え需要が一気に強まった、とキャナリスのルシャブ・ドーシ調査部長は指摘する。
ただ、期中におけるベンダー別の販売台数はわかっていない。在庫が飛ぶように売れている現象が調査の結果、判明した。
パソコン・メーカーらは、急に強まった需要に応えようとしたが、新型コロナウイルスによって生産施設と供給網が遮断されたことから増産できなかったというのが実情だ。したがって、パソコン・メーカーらはパソコン価格を引き上げる可能性がある、とキャナリスは指摘する。
【techcrunch.com/2020/04/11/canalys-finds-pc-demand-surged-in-q1-but-shipments-lagged-due-to-supply-issues/】 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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