スクワーラル、大規模データ製品で市場拡大
- 2013年3月13日
- ハイテク情報
大規模データ(Big Data)の処理を目的としたソフトウェア「アパッチ・アキュムロ(Apache Accumulo)」を開発するスクワーラル(sqrrl)の「スクワーラル・エンタープライズ」は、テクニカ(Technica)との再販契約を通じて米航空宇宙局(NASA)の調達品目に追加された。
データ・センター・ノーレッジ誌によると、アパッチ・アキュムロは、大規模になるほど利点が大きくなり、データを安全に保管して、リアルタイムで的確に分析できる機能が評価された。構造化および半構造化および非構造化データを大量に処理でき、ハドゥープ(Hadoop)のフレームワークに統合することも可能。
アキュムロはもともと、米国防総省の諜報機関である国家安全保障局(NSA)が開発したNoSQLデータベースだが、今ではオープン・ソース・ソフトウェアとして公開されている。
スクワーラルの配布版には、オープン・ソース版にはないデータ取得やデータ管理、セキュリティ、分析機能も組み込まれている。
スクワーラルの製品は2月に、トライアド・テクノロジー・パートナーズ(Triad Technology Partners)を介して、連邦政府一般調達局(GSA)の調達品目「GSAスケジュール」にも追加されていた。
「大規模データ管理に取り組む行政府顧客に対して、当社は独自のソリューションを提供できる」「当社のソリューションは、詳細なセキュリティ制御や数十ペタバイトまでの大容量対応能力、非構造化および半構造化データのための柔軟な処理能力、さらに多様な分析機能を兼ね備えた唯一のリアルタイム・データ保存および分析システムだ」と、スクワーラルのイーライ・カーン事業開発担当副社長は説明する。
スクワーラルの主な特長は、ハドゥープのバッチ処理を超えて様々なリアルタイム分析を実行できる点にある。多様なデータ環境での情報取得、統計作成、グラフ化、視覚化が可能だ。
スクワーラルは、アパッチ・アキュムロの開発者によって2012年6月に設立された。最高技術責任者兼共同設立者のアダム・フュークス氏は元NSA職員で、最高執行責任者兼共同設立者のイーライ・カーン氏は、ホワイトハウスの国家安全保障会議補佐官としてサイバーセキュリティ戦略責任者を務めたことがある。
アキュムロは先週、アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)が「エラスティック・マップリデュース(Elastic MapReduce=EMR)」を活用してアキュムロ・クラスターを処理できるようになったと発表したことで、市場での勢いをさらに加速した。
アマゾンERMを介してスクワーラルの製品もさらに応用例が拡大すると期待される。
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