ロンドン在住のベニヤミン・アーメッド君は、平均的な12歳とは違う。CNBCによると、学校以外の時間には水泳とテコンドーを楽しむほか、コンピュータ・コードを勉強するアーメッド君は、NFTsを創作して販売したことで、7月と8月だけで40万ドル以上を稼いだと見積もられる。
▽ブロックチェーン技術による所有権移行に魅了
ものごころがついたときからウェブ開発者の父の背中を見てきたベニヤミン君は、5際のときにHTMLとCSSを使ったコンピュータ・プログラミングを始め、その後にはジャヴァスクリプトやそのほかのプログラミング言語を次々に習得した。
しかし、最近では、非代替トークン(non-fungible tokens=NFTs)やスマート契約、それらの機能させるコード群の収集に注力している。
NFTとは、デジタル・プラットフォームでつくられる文化的現象や作品の所有権と真正性をブロックチェーン技術によって裏付けた創造物およびその形態を指す。
「2021年になってNFTsを勉強し始めた」と話すベニヤミン君は、「ブロックチェーン技術によってNFTの所有権を簡単に移せることに魅了された」と動機について取材に答えた。
▽最初はコーディングとNFTsを学ぶため
ベニヤミン君がNFTsを集め始めたのは自然の流れだ。ベニヤミン君がこの晩春に立ち上げた最初のNFT集合体は、マインクラフト・イー・ハー(Minecraft Yee Haa)と呼ばれる色とりどりのピクセル化された40の分身(アヴァター)群だ。
「(人気ゲームの)マインクラフトに時間をさんざん費やしたあとに、それらを創造した」とベニヤミン君は話す。ベニヤミン君は、マインクラフト・イー・ハーの芸術作品40個を創造し、一つ一つを自分でコード化した。
それらを売るためにつくったわけではなく、趣味としてコーディングとNFTsを学ぶためにつくったと話している。
▽3350頭のクジラをNFTsに
ベニヤミン君は6月に、二つ目のNFT集合体のウィヤード・ホウェールズ(WeirdWhales)のコーディングにとりかかった。ウィヤード・ホウェールズには、ピクセル化された3350頭のクジラが集められている。それぞれのクジラはそれぞれに固有の特徴を持つ。
ウィヤード・ホウェールズの作成には300ドルかかったという。その大部分は、個々のNFTをブロックチェーンで確認して真正性を証明するのにかかる「ガス代」だ。NFTのガス代とは、ブロックチェーンで記録されるデータの真正性を検証する採掘者(miner)たちに払われる手数料を指す。ブロックチェーン業界では、採掘者への手数料を「ガス代」と呼ぶ。
▽9時間で完売、再販市場から2.5%の著作料
ベニヤミン君がウィヤード・ホウェールズを7月に市場に出すと9時間で完売し、その代金として80イーサー(ether)の売り上げを得た。8月25日時点における暗号通貨イーサーの価値をもとにすれば、80イーサーの価値は25万5000ドル以上の計算になる。300ドルと約1ヵ月の労力を6月に投資し、それが7月の9時間で25万5000ドル以上に化けたということになる。
ベニヤミン君はその後、再販市場から30イーサー(9万5000ドル以上に相当)を追加で稼いだ。NFT作家には、再販市場で転売された際に2.5%の著作料が入ることになっている。ベニヤミン君はこれまでに35万ドル以上をすでに稼いでおり、その累計は8月末までに40万ドルを超える見込みだ。
(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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