富士通セミコンダクター〜360度立体モニターシステム開発
- 2013年5月23日
- 自動車関連
富士通セミコンダクターは、自動車向けのアプリとして半導体チップ(SoC)をベースとした高性能グラフィックシステム、MB86R24を開発した。チップの働きにより、接近している人、自転車、その他の物体を認知するための接近物体探知性能を導入することで、3D映像であらゆる角度から全周囲をドライバーが確認できる360度立体モニターシステムを実現した。サンプル出荷は必要なソフトウエアと共に、今年の8月に予定されており、チップの価格は53.04ドル。同社はMB86R24の年間売上げ数、300万個を目指す。
360度立体モニターシステムには、前方、後方、左、右向きのカメラが装備されており、環境を3Dで統合し、どの観点からも周囲を映し出す。また、チップは、自動車に接近する物体をドライバーに知らせる。近物体探知の性能も備えている。
昨年、同社は、MB86R10シリーズのグラフィック用SoCを採用し、メガピクセルカメラで作動する360度立体モニターシステムを開発した。立体システムに加えて、同製品によって、運転中の自動車の多様な情報を一元制御する統合HMIシステムの開発も可能となる。現在、マルチスクリーン上のこのような情報の表示は、スクリーンごとに個別に制御されている。ドライバーと自動車、そして外界で共有されるべき情報は益々増えていく傾向にある。HMIシステムはこのような情報を、即時に理解できる方法でドライバーに伝える。運転の状況によって、情報を一カ所に集約し、一括して制御するための技術が課題となる。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる