モトローラ、テキサスにスマートフォン工場 〜製造雇用の米国帰還に拍車

 グーグル(Google)傘下のモトローラ・モビリティは、スマートフォン工場をテキサス州に建設する計画を明らかにした。

 ワシントン・ポストによると、モトローラ・モビリティはかつて、中国への製造拠点移管を先導した企業で、米電子製品製造雇用の多くを米国外に流出させた一社でもある。そういった動きは30年以上前から始まり、特に過去10年以上では、人件費の安い東アジアの工場に米技術製品製造雇用が流出した。

 しかし、アップル(Apple)やレノボ(Lenovo)が米国内での生産を開始する計画を最近打ち出しており、モトローラもそれに追随する方針を掲げるに至った。

 そういった業界動向に関し、米ハイテク業界専門家らは、「長期的な製造需要よりも広報戦略的な意図の方が大きい」と指摘する。

 電子製品メーカーに対する安全保障上の懸念(技術流出やサイバーセキュリティ懸念)が強まるなか、議員の地元に雇用をもたらすことで議会との関係良好化を図るという狙いが、米国内生産開始の真の目的と指摘される。

 それに対しモトローラは、スマートフォンの新機種を設計する技術者や、それを購入する顧客の近くに工場を持つことは、技術革新の促進をはじめ、在庫や輸送のコストを抑える効果もあると説明した。

 新機種のモト・エックス(Moto X)は、同社が2012年にグーグルに買収された後に開発された最初の製品であり、生産過程の大部分が米国内となる最初のスマートフォンとなる。それでも、モト・エックスに使われる約1100個の部品の多くは米国外で製造される。

 2013年4月のギャロップ調査によると、米国人の約3分の2は、米国内生産されたIT製品に、より多くの金額を払ってもいいと考えている。

 IT大手の一部が生産の一部を米国内で行う決定を下し始めた主因としては、中国での工員賃金高騰や、シェール・ガス増産による米国内の燃料費低下がある。

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