合金鋼部門のスピンオフを検討〜ティムケン
- 2013年6月12日
- 米国ビジネス
ベアリングや合金鋼の大手ティムケン(オハイオ州)の取締役会はこのほど、株主からの要請を受け、合金鋼とベアリング事業の分割を検討すると表明した。12日までにゴールドマン・サックスを顧問に起用した。
ウォールストリート・ジャーナルによると、同社株を合わせて7.3%所有するリレーショナル・インベスターズとカリフォルニア州教職員年金基金(CALSTRS)が事業分割に関する強制力のない決議案を提示したところ、5月の株主総会で過半数の53%に支持された。
採決後の総会の席でウォード・ティムケン会長は「思慮深い申し入れに感謝する。株主の見解を慎重に検討し、45日以内に次のステップを発表する」と話した。経営陣はこれまで分割案に反対していたが、今月10日になって事業分割を検討するための特別委員会を組織すると発表した。企業構成や資金配分を含む特別委の勧告は、第3四半期末までに提出される予定。
ティムケンは1899年にヘンリー・ティムケン氏によって設立され、今も創業者一族が経営に関わっている。自動車や石油・ガス業界向けに特殊合金事業を拡大してきた数少ない中西部の金属メーカーの1つで、従業員は2万人、2012年の売上高は50億ドル。合金鋼事業は供給過多で利益率が低下し、自動車の変速機、航空機の車輪、工作機械などで使われるベアリング事業からの利益を増やしてこれを補っている。
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