GPS普及の貢献者、今度は動作センサーを開発
- 2013年9月12日
- 米国ビジネス
1990年代、世界に衛星利用測位システム(GPS)を知らしめた発明家が、今度は人や物の動きを正確に計測するモーション・センサーを開発し、再び注目を浴びつつある。
ロサンゼルス・タイムズによると、カリフォルニア州在住のアナトール・ロクシン氏(61)は90年代、マゼラン・ナビゲーションの最高技術責任者(CTO)として民生用のGPS装置を開発し、ボートや自動車、やがては携帯電話に新しい機能を加えた。
そのロクシン氏と息子のデビッド氏はこのほど、サーフボードやスケートボード、スノーボードのほか、普段着にも装着できる動作センサー「トレース(Trace)」を開発した。形はアイスホッケーのパックのような平たい円柱、大きさは一口大のピーナツバター菓子「Reese’s」ほどで、動作情報を蓄積することでスポーツ選手の練習法を改善したり、けがの回復を早めたり、健康増進への意識を高めたりするのに役立つと期待される。
ロクシン親子は3年前、「アクション・スポーツの共有・比較を可能にする」ことを目指した企業「アルパインリプレイ(AlpineReplay)」を設立。スキーヤー、スノーボーダーの速度や飛距離を計測し、ほぼ同時にソーシャル・メディア上で共有できるスマートフォン用アプリケーションを開発した。同アプリは10代から50代まで数十万人に利用され、これまでに1万4000カ所のスキー場で250万回以上のジャンプを計測した。
両氏は、動作をもっと精密に計測するセンサーがあればいろんな使い道があると考え、耐震、耐水、耐久性の高い情報収集専用のトレースを開発した。ゴムに覆われたプラスチック製容器の中には、センサーとコンピュータ・プロセサー、連続で7時間持つ充電式電池が搭載されている。
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