IBM、インフォスフィアに新機能追加 〜大規模データ分析とIT統治を融合

 IBMは、同社の情報統合管理システム「インフォスフィア(InfoSphere)」に新機能を追加し、それによって、大規模データ(Big Data)の分析に企業のIT統治やセキュリティ規定を対応させる。

 コンピュータワールドによると、インフォスフィアに追加される新機能には、データ・クリック(Data Click)とビッグ・インサイツ(Big Insights)がある。

 企業各社のIT管理者はインフォスフィアを導入することで、ハドゥープ(Hadoop)やNoSQLデータベースからデータを簡単に引き出し、ビッグ・インサイツを使うことで、組織内に存在するデータのメタデータ・カタログを編さんでき、その結果、必要なデータを簡単に見つけ出せるようになる。

 また、インフォスフィアは、ダッシュボードによって、導入企業のセキュリティ規定に準拠する形で大規模データを管理できる。

 インフォスフィア製品群の一部には、ビッグ・マスター(Big Master)という新機能も追加された。同機能は、公的情報源や企業通信網から顧客情報を収集しまとめる。それらのデータには、購買履歴やツイッターの書き込み内容が含まれる。

 顧客サービスをはじめ販促や広報の担当者らは、それらのデータを使って顧客の問題解決能力を向上させ、潜在的な問題も回避できるようになる。

 IBMはまた、インフォスフィア・ガーディアム(Guardium)を拡張する。同機能は、データがどのように使われ、アクセス時に企業の諸規定がどのように適用されているかを追跡する。採用企業はそれによって、ハドゥープやほかのシステム由来の大容量データを利用できる。

 IBMはさらに、ハドゥープに対応したクラスターおよびソフトウェア・システム「ピュア・データ・システム(Pure Data System)」を発表した。

 同社は2013年4月にピュア・データを一部の顧客に試験的に提供した。その後、利用者からの感想や意見をもとに改良を加え、モジュールを開発し、今回の正式リリースにつながった。

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