脱出の車列、国境に 厳戒続くシリア

 【共同】空気を震わす砲撃音、出国を待つ長い車列。「まだ安心できない」。米国による軍事攻撃が当面見送られたシリアでは、依然として国外に脱出しようとする避難民が国境地帯に詰め掛けていた。

 隣国レバノンの首都ベイルートから19日、車を1時間余り走らせ、シリアの国境検問所に到着した。アサド大統領の肖像画が掲げられたパスポート検査場でシリア入国の手続きを行う人はまばらだ。米国の軍事介入がひとまず回避されても、シリア難民が自国に戻る動きにはつながっていないもようだ。

 対照的に、シリアからレバノンに出国するための検問所は多数の車で混み合っていた。家財道具とみられる荷物を積み込んだ車も散見される。レバノン側では、シリア人だというスカーフ姿の少女が「お金を下さい」と必死の表情で訴えてきた。

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