テスラのモデルS、衝突後バッテリーから出火

 ワシントン州シアトル近郊で1日、テスラ・モーターズ製の高級電気自動車(EV)「モデルS」が道路走行中に火災を起こす事故があった。

 ニューヨーク・タイムズによると、事故を独自調査したテスラは2日、出火の経緯について「車は高速道路で障害物とぶつかった後、バッテリー・パックから出火した」と発表した。車のドライバーは警察に、金属製の物体に衝突してフリーウェイを出た時に車から出火したと話していた。

 テスラのエリザベス・ジャービス-シーン広報は「モデルSのバッテリー・パックに入っている16個のモジュールの1つに金属の物体が直接影響を与えたことで出火した」「各モジュールは防火壁で仕切られ、問題発生時の被害を抑える設計になっているため、バッテリー・パック内の火は前部の小さな部分にとどまった」と説明した。

 消火にあたった消防士の話では、現場に到着してすぐ火は消えたと思ったが、車体の下で再び燃え出し「バッテリー・パックの消火の難しさを示した」という。通行人が撮影しインターネットに投稿したビデオには、オレンジ色の火が車の前部を覆っている様子が映っている。

 モデルSも搭載するリチウム電池に関しては、2011年にもゼネラル・モーターズ(GM)の「シボレー・ボルト」が衝突実験を行った数週間後、倉庫に保管された状態で発火した例があり、運輸省道路交通安全局(NHTSA)はリチウム電池搭載車の火災に注目している。

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