公明、行使限定容認へ調整 集団的自衛権の憲法解釈
- 2014年6月12日
- 日本発ニュース
【共同】公明党は12日、集団的自衛権の行使を限定的に可能とする憲法解釈変更を容認する方向で調整に入った。安倍晋三首相から22日の国会会期末までの与党合意を迫られ、連立政権の亀裂を避けるため譲歩に傾いた。複数の党関係者が明らかにした。歯止めのない自衛隊の海外活動につながるとして慎重姿勢を貫いてきた公明党が態度を軟化させたことで、集団的自衛権の行使容認問題が大きく動く可能性が出てきた。
公明党の動きを受け、政府は会期内を目指していた憲法解釈変更の閣議決定を見送る方針を固めた。ただ、会期内の与党合意と、閉会後短期間で閣議決定にこぎ着ける構えは変えていない。
公明党幹部は12日、政府が解釈変更の論拠とする1972年の政府見解について「集団的自衛権行使の論拠となり得るか、党として検討している」と語った。別の幹部は「いつまでも突っぱねるわけにはいかない」と述べた。上田勇政調会長代理が11日に言及した解釈変更の容認論が広がりを見せている形だが、山口那津男代表は、なお行使容認に慎重な姿勢だ。議論の行方は見通せない。
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