「ファーガソンと違う」 黒人市長、自制求める

 【共同】ミズーリ州バークリーの白人警察官が23日深夜、銃を向けたとされる黒人青年を射殺した事件で、黒人であるホスキンス市長は24日記者会見し「ファーガソンやニューヨークとは同一視できない」と述べた。最近、白人警察官が黒人を死亡させた一連の事件とは状況が大きく違うと強調し、黒人住民らに自制を求めた。

 バークリーや隣町のファーガソンを管轄するセントルイス郡警察によると、射殺に抗議する住民ら約300人が23日深夜以降、警察と衝突。警察官2人が負傷し、4人が逮捕された。

 警察に対する全米規模の抗議活動を招いたファーガソンの事件との違いとして市長は、射殺現場となったガソリンスタンドの防犯カメラに当時の映像が残っていた点、バークリー市の警察官全31人の半数以上が黒人である点、市の幹部に黒人が多い点を挙げた。

 ファーガソンの被害者は丸腰だったが、地元警察によるとバークリーで射殺されたアントニオ・マーティンさん(18)は、万引の通報で駆けつけた警察官(34)に銃を向けた。警察は実弾入りの銃を押収した。市長は「ファーガソンのように警察官側から引き起こした事件とはみていない」と語った。

 発砲の前に催涙スプレーやスタンガンで対応すべきだとの指摘もあるが、地元警察幹部は「率直に言って空論。銃を向けられたら、手持ちの時間はほとんどない」と反論した。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る