還付制度、慎重に議論 消費税の負担軽減策

 【共同】自民、公明両党は10日、消費税率10%への引き上げに伴う負担軽減策の検討委員会を開いた。財務省が増税分の一部を消費者に払い戻す還付制度を正式に提案し、両党は慎重に議論を進めることで一致した。消費者の煩雑さが増すなどの課題をどう解決するか、修正協議が今後の焦点となる。

 両党は負担軽減策として、生活必需品など一部品目の税率を低くする軽減税率の導入で合意していたが、納税の事業者負担が大きいことなどから導入議論が難航。軽減税率に代わる仕組みとして財務省が提案した還付制度も、買い物や払い戻し申請で消費者の煩わしさが拭えない。制度運用にこぎ着けるまでに難しい問題は多く、軽減税率を選挙公約に掲げた公明党内に反対論が出ている。

 自民党税制調査会の野田毅会長は会合後、記者会見し「課題はあるが、これをたたき台として議論を深めていきたい」と制度設計を進める考えを表明。一方、公明党税制調査会の斉藤鉄夫会長は「(軽減税率を導入するとした)与党合意と整合しているのかを含め、党内でも議論を進めたい」と慎重な姿勢を示した。

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