IoTとインダストリー4.0の真価を実演 〜 ボッシュ・レックスロスとモレル
- 2015年9月25日
- ハイテク情報
モノのインターネット(IoT=Internet of Things)とインダストリー4.0(第4次産業革命)は、製造業界にとって流行りの用語になっている。しかし、その本来の有用性が真に理解されているかどうかは疑問だ。
オートメーション・ワールド誌によると、産業機械技術を開発するボッシュ・レックスロス(Bosch Rexroth)と流通大手のモレル・グループ(Morrell Group)はそこで、IoTとインダストリー4.0の技術の有用性を明確化すべく、モレルがミシガン州オーバーン・ヒルズに所有する施設を利用して、それらを活用した製品やシステムを披露した。
両社は、「スマート・ファクトリー時代の到来(Smart Factory Is Now)」と銘打って、ITや運営技術(OT)が製造環境をいかに効率化するかを実践で示そうと図っている。
たとえば、異なる色のメモリー・スティックや懐中電灯を一つの機械で製造する生産システムを披露し、ITを駆使することでカスタマーゼイションがいかに簡単かを実演した。
製造機械制御の核となるのが、ボッシュ・レックスロス製のIoTソフトウェアと制御システムだ。あらかじめ決められた仕様規定に準拠した機器をグラフィック・ツールを使って簡単に製造できるのが特徴だ。
さらに、機器同士が互いに通信し合いながら、操作を自動制御するという大きな利点もある。
ボッシュ・レックスロスの制御システムには、多様のプロトコールやプログラミング言語に対応する「オープン・コア・エンジニアリング(OCE)」環境が整備されている。その結果、既存のプログラマブル・ロジック・コントローラー(PLC、製造業用に特化したコンピュータ)とITを橋渡しできる。
そのため、新規採用されたばかりの従業員がPLC向けプログラミング言語を習得することなく制御システムを構築できるようになり、時間や経費の節約を可能にする。
両社は今後、製造業界におけるIoTやインダストリー4.0の正しい理解を深めさせるために、応用例の実演や技術紹介を積極化する計画だ。
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