アップル(Apple)は、人工知能開発の新興企業ヴォーカルIQ(VocalIQ)を買収した。買収額は非公開。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ヴォーカルIQは英国拠点のソフトウェア開発企業で、アップルがアイフォーン(iPhone)に搭載している仮想アシスタント「シリ(Siri)」の機能を向上させる技術を持っている。
ヴォーカルIQは、人間の話し言葉を正確に理解し、より人間らしく話す人工知能ソフトウェアに進化させる技術の開発に特化している。
アップルのシリは、マイクロフトやグーグルの人工知能ソフトウェアの台頭によって、搭載当初の注目度や強みが弱体化したと言われる。利用者の音声指示内容を認識しきれないことも珍しくないという利用者からの声もあり、人工知能強化の必要性に迫られている。
ヴォーカルIQのソフトウェアは、利用者とのやり取りを学習することで、利用者からの問い合わせに対し、より自然に返答できるようコンピュータの会話能力を向上させることができる。
技術業界では昨今、指による操作を音声認識によって実行できるようにする動きが強まっている。身体装着端末や車載IT、ロボティクス、IoT(Internet of Things)の分野ではそういった動きが特に顕著だ。
「深層学習(deep learning)」と呼ばれる人工知能技術は、そういった業界動向によって今後さらに強まる技術競争の戦場の一つになるとみられる。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ