IBMが開発した認知電算プラットフォームのワトソン(Watson)は、IBMのプロセッサー「パワー(Power)」とエヌビディア(Nvidia)の画像処理プロセッサー基板(GPU)「テスラ(Tesla)K80」 によって、話し言葉による質問に対する回答速度が1.7倍速くなる。
フォーチュン誌によると、IBMはそれによってワトソンの脳を強化し、医者や顧客対応担当者といったワトソン利用者の問い合わせに対する即応性を向上させる。それと同時に、全般的な演算処理速度を10倍速め、ワトソンの学習能力も大幅に強化する。
両社の提携は、ワトソン利用者だけでなくIBMとエヌビディアの両方にとっても有益だ。両社は現在、人工知能(AI)に対応する最先端のハードウェアを共同開発中であるため、ワトソン向けプロセッサーでの提携は両社の技術協力を強化できる。
昨今、モノのインターネット(IoT=Internet of Things)の広まりによって、検知器や機械、機器の接続化が一段と進み、収集される情報量が激増している。そのため、そういった情報を解析して意味を認識し、洞察や法則、傾向をそこから読み取ることは、技術業界における次なる大きな革新になると期待される。
人工知能と認知電算には、アップル(Apple)やグーグル(Google)、マイクロソフト(Microsoft)も注力しており、同分野が次なる戦場になると予想される。
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