有給家族休暇の是非も論点に 〜 大統領選の党候補指名争い
- 2016年2月5日
- アメリカ発ニュース
大統領選に向けた民主、共和両党候補指名争いは、育児や介護を理由とした有給休暇の是非も論点になっている。
ウォールストリート・ジャーナルによると、ヒラリー・クリントン前国務長官をはじめとする民主党候補は、有給休暇を離職率引き下げなどで必要な経済投資だと位置付ける。一方、共和党候補らは有給の提供を決める権限は雇用者側にあるとの立場だが、マルコ・ルビオ上院議員だけは有給休暇を積極的に支持している。
州や市の政府は現在、家族や病気を理由にした有給休暇の拡大に動いている。ワシントンDCは民間企業に課す1%の給与税を財源に、週3000ドルを上限とする最長16週間の有給を保証する案を検討している。同時に、フェイスブックやヒルトン・ホテルなど著名企業も有給の家族休暇制度の拡大に着手している。
現行の育児・介護休業法(FMLA)は、雇用の継続を雇用者に義務付けながら、重病や出生、介護を理由とした最長12週間の無給休暇を認めている。ただし従業員50人未満の雇用者は適用外。
労働省の調査によると、高額所得者を中心に民間企業従業員の12%が有給の家族休暇を保証されている。
国内では2015年、両親共働きまたは働く一人親を持つ子供が全体の約3分の2を占めた。子供や高齢の親を世話・介護する成人が増加傾向にあるほか、仕事と生活のバランスを重視するミレニアム世代は最大の労働人口になっている。
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