世界中で法的問題に直面するウーバー 〜 テキサスと欧州で相次ぎ裁判

 モバイル配車サービス最大手のウーバー・テクノロジーズ(Uber Technologies)をめぐる法的問題が世界規模で相次いでいる。

 ウーバーの運転手として働くオースティン(テキサス州)の元運転手らは、「運転手の指紋確認を義務付ける法律が執行された直後に同市内での業務を突然停止したことが、大量解雇の60日前の通達を規定する連邦法(WARN法)に抵触する」と主張して、ウーバーとその競合社リフト(Lyft)を提訴した。

 同市ではタクシー会社と同様に、指紋を使った運転者経歴確認をウーバーとリフトに義務付ける法律の維持を住民投票で決定し、両社はその二日後の2016年5月9日に、同市内でのサービスを停止し、約1万人の運転手が仕事を失った。

 ロイターによると、両社は運転者たちを独立請負業者として扱っているが、原告側

 は、「両社が行使している運転者管理の度合いを考えれば、連邦法や州法にもとづいて実質的に社員とみなされる」と主張している。

 1988年に施行されたワーン(WARN)法は、失業する労働者に対応期間を与えるよう意図されたもので、違反企業には労働者が60日間に得たはずの賃金や手当の支払いが求められている。

 一方、フランスの裁判所は先日、ウーバーに対し、違法タクシー業務を操業したと断定して80万ユーロ(約1億円)の罰金を科した。

 同判決では、ウーバーのフランス子会社の幹部も制裁対象に含まれている。ウーバーと幹部は同判決を上訴する方針。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ウーバーのフランス子会社ではウーバーPOPというモバイル・アプリケーションを使って消費者が車を呼んだ場合に、事業免許を持たない運転手が派遣されていたため、フランスのタクシー業界が規制違反を訴え、仏政府機関がそれに対応してウーバーのフランス子会社を提訴した。

 ウーバーはウーバーPOPサービスを2015年に打ち切り、タクシー運転手に限定したサービスに戻している。

 類似の裁判はオランダとベルギーでも起こされている。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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