サイバーセキュリティの脅威、新種のサプライヤーが続々参入

 車両を標的にしたハッキングの脅威が増大する中で、全く新しいサプライヤーの参入が始まっている。メーカーやサプライヤーは2年程前まで、こうした企業に対してほとんど関心を向けていなかったが、事情は様変わりしている。
 
 IHSによると、サイバーセキュリティ市場は今後7年間で「急速に成長」し、市場規模は2016年の1100万ドルから23年には7億5900万ドルに達する見通しだ。需要急増とともに、新興企業の多くがイスラエルを拠点に軍サイバー防衛専門家によって設立されている。
 
 13年創業のアルグス・サイバー・セキュリティ(Argus)は15年、マグナなどから計3000万ドルの出資を受けた。アルグスはリスク評価、ソフトウェア保護、脅威の監視サービスを供給する。
 
 マーケティングを指揮するモニーク・ランス氏は、協業する自動車メーカーとサプライヤーの公表を避け、「車両が攻撃されれば消費者は所有するブランドに見切りをつける」と語った。
 
 カランバ・セキュリティ(Karamba)の特長は最終的なセキュリティの供給で、ひとたび技術が車両に内蔵されれば監視やアップデートの必要がない。カランバのデビッド・バージライ会長は、「サイバーセキュリティはメーカーやサプライヤーにはない複数の専門知識を必要とする」と説明。「自前で獲得しようとする動きは見られない」と述べた。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る