ルーフトップ(屋上設置型)ソーラー業界の成長が減速する中、テスラ傘下の太陽光発電設置大手ソーラーシティが2016年、約20%の人員を削減していたことが証券取引委員会(SEC)への年次報告書から分かった。手持ち資金の確保が目的という。
ロイター通信によると、ソーラーシティの社員数は16年末現在で1万2243人となり、15年末の1万5273人から19.8%減少した。削減の対象は、オペレーション、機器取り付け、製造、営業、マーケティング部門などで、6月以降は一般職や事務職も対象になった。
同社は削減計画について、16年12月にテスラに買収される前から発表しているが、爆発的な成長で社員数が68.7%も増えた15年とは対照的だ。17年に入ってもソーラーに対する主要な奨励策を廃止したネバダで550人を削減している。
ソーラーシティは、テスラのイーロン・マスクCEOのいとこが始めた事業で、頭金のいらない画期的なローン制度や大規模な販売活動で急成長を遂げ、米最大のルーフトップ・ソーラー設置業者となった。一時は18年までに顧客を100万世帯に広げる野心を持っていたが、成長に伴うコストの拡大や需要の減速を受けて、15年末には計画を縮小。16年半ばにはテスラによる買収に合意した。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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