世界ビール最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)は、2025年までにビール製造に必要な電力をすべて再生可能エネルギー由来に切り替える。
リニューアブル・エナジー・ワールドによると、実現すれば、ABインベブは消費者用品業界で最大のクリーン電力購入者となる。これに伴い、事業展開する市場で合わせて年間6テラワット時の電力を代替エネルギー発電に切り替えることになり、アルゼンチン、ブラジル、インド、アフリカ諸国などではエネルギー業界の変化に影響を与える見通しだ。
カルロス・ブリトCEOは声明で「気候変動は、当社および私たちが生活する地域社会にとって深い意味を持つ。化石燃料の使用量削減は環境にとっても企業にとっても良いことで、当社は良い変化の推進に強く関与する。より持続可能な方法で電気を購入することによって、気候変動対策で先導的役割を果たす可能性がある」と語った。
ABインベブは、電力の75〜85%を電力業者から直接購入し、残り15〜25%は自社施設に設置した太陽光発電などのテクノロジーで賄う計画。同社は、影響力の大きな企業が使用電力をすべて再生可能エネルギーで賄うと宣言する国際プロジェクト「RE100」にも参加している。
ABインベブはまず、同社最大の生産施設があるメキシコからクリーン電力化を進める。すでにスペインの電力大手イベルドローラから年間490ギガワット時(GWh)のクリーン電力を購入する契約を交わしており、メキシコの生産施設で必要な電力をすべて確保した。この提携で、メキシコの風力および太陽光発電の最大出力は5%以上拡大する見通しで、イベルドローラはプエブラ州に220MWの陸上風力発電施設を建設し19年上半期に稼働する予定。
ABインベブは今後、ほかの市場でも同様の契約を交わす計画だ。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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