韓国・現代自動車のエコカー部門責任者は、リチウムイオン電池の後に続く画期的な新技術が登場するかどうかは、2020〜25年に明確になるとの見解を示した。
オートモーティブ・ニュースによると、現代自のLee Ki-sang上席副社長は、最大の可能性を秘めているのは固体電解質を用いた全固体(ソリッドステート)電池と見ており、新技術の登場が確信できれば車のラインナップを急速にEVにシフトできると話した。
同社は20年までにトヨタに継ぐ世界2位のエコカー・メーカーになることを目指しており、次世代バッテリーの方向性は重要な意味を持つ。20年までにはHV10モデル、プラグインHV8モデル、完全EV8モデル、燃料電池車(FCV)2モデルと合わせて28のエコカーを出す計画で、いずれも何らかの電池を必要とする。
Lee氏によると、現代自の世界販売に占めるエコカーの比率は2.5%だが、25年までに20〜40%に拡大する可能性があり「25年頃に次世代バッテリーが登場すれば、EVのシェアは市場全体の20〜30%から80〜90%に拡大する」と見ている。
現在の自動車生産で最新技術と考えられているリチウムイオン電池は、改善の余地が限界に近づいており、同氏は22年か23年頃に限界に達すると予想。これに続く技術が見つからなければ、実行可能な選択肢としてFCVへの投資を続けるべきだと考えているが、バッテリー・メーカーの次世代製品開発情報に基づいて25年を過ぎた時点で転換期がくると見ている。
バッテリー・メーカーは、次世代技術へのシフト時期目標を25年と設定している。可能性のある新技術としては、ソリッドステート電池、リチウム硫黄電池、リチウム空気電池を挙げており、中でもソリッドステートが実現に最も近いと考えている。
Lee氏は、20年ごろには市場の方向性に関する何らかの意味ある手がかりが見えることを期待しており、「それに基づいて将来の計画を調整する必要がある」と話した。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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