ウーバーCEOが休職へ〜法律事務所の提言受け

 配車サービス大手ウーバーのトラビス・カラニックCEOが、休職する見込みとなっている。社内調査を行った法律事務所の提言を受けた動きで、まだ決定されてはいないが、カラニック氏側近のエミル・マイケル上級副社長はすでに辞職したという。ロイターが関係者の話として伝えた。
 
 元従業員の女性が2017年2月、在職中に上司からセクハラを受けたと自らのブログで告発した。ウーバーはこれを受けて元司法長官のエリック・ホルダー氏が率いる法律事務所に社内調査を依頼した。調査では従業員から嫌がらせ行為に関する苦情が24時間体制で受け付けられ、215件の苦情が寄せられた。この結果同社が従業員20人を解雇していたことが分かっている。
 
 11日に開かれたウーバーの取締役会は、ホルダー氏の事務所が出した提案を受け入れることを決めた。従業員には13日に提案内容を伝えるという。同社はまた、新しい社外取締役にネスレ幹部でアリババの取締役も務めるワン・リン・マーテロ氏を加えることも決めた。
 
 法律事務所の提案は、支出や人事などカラニック氏が独占的に権限を振るっていた分野に、より大きな支配圏を配置するよう進言している。同社ではカラニック氏と2人の側近が経営権を持つ。同氏の強力な個性と現在までの営業的成功が、取締役会で他を服従させる力を与えていたという。
 
 ある関係者は、休職は最終的にはカラニック氏自身の決断になると話した。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る