物流業界では昨今、技術活用が進んていることから従来とは異なる競争が起きており、その影響は「津波級」だと表現する業界専門家もいるほどだ。
ノックスヴィル・ニュース・センティネル紙によると、テネシー大学の供給網研究所所長ポール・ディトマン氏は、先進技術の活用積極化といった事業環境の変化にともなって、長期的戦略を持たなければ生き残れない、と警告するとともに、物流業界における事業環境の「津波級」の変革として下記4つを挙げている。
1)先進技術を導入する物流会社が増えているため、適切な先進技術を効果的に活用できる人材の確保が重要になる。さらに、技術化に応じて他部署との協業や、ときには他社との協業にも対応できるようにする必要がある。
2)技術化にともなって消費者の要求水準が高まった。アマゾン効果ともいえる変革だ。アマゾンが供給網の劇的効率化を牽引しており、注文品を可能のかぎり早く配達することで消費者を獲得するという競争が激化した。そういった効率化はさらに、在庫や燃料コスト、原材料調達といった分野にも拡散した。
3)その結果、小売業界で生き残るためには、商品を最低価格かつ最速で届けることが必要条件となりつつある。したがって、アマゾンを単なるオンイラン小売会社とみなすのではなく、物流大手と技術大手が合体した大企業が小売まで手がけている、ととらえるべきだ。
4)データの収集とその解析結果を、各分野での業務効率化にいかに役立てるかが非常に重要になった。それによって、物流全体の実態を正確かつリアルタイムで把握して、すべての面で迅速な対応を可能にする必要がある。
物流業界では今後、ドローンやロボティクス、自動運転トラックがさらに進化して実用化され、それら4つの動向をさらに加速させることになる。
【http://www.knoxnews.com/story/money/business/journal/2017/06/07/how-technological-tsunami-shaking-up-supply-chain-industry/342170001/】(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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