スポーツ用品大手ナイキとアマゾンとの販売提携は、スポーツ用品店に打撃を与える可能性が高い。
ロイターによると、ナイキはこのほど、靴やアパレル、アクセサリーの一部商品をアマゾンで販売する試験事業を行うと発表した。これで許可なくオンライン販売されるナイキ商品を排除し、流通をより詳細に管理することが可能になると見られている。
しかし、スポーツ用品専門店はナイキへの依存度が高く、ナイキとアマゾンの提携が拡大すれば打撃はより深刻になる可能性があり、フット・ロッカー、ヒベット・スポーツ、ビッグ5スポーティング・グッズなど関連店の株価は軒並み下落している。
スポーツ用品市場はすでにかなり低迷しており、今回のナイキとアマゾンの提携で店舗の閉鎖が一層増える可能性がある。ゴールドマンサックスによると、ナイキが公式ディーラーとしてアマゾンとの取り引きを拡張すれば、ナイキの米売上高は世界売上高の1%に相当する3億〜5億ドル増加する可能性があるという。
とはいえ、ナイキは売り上げの3分の2を卸売りに依存しているため、アマゾンへの直接販売に関しては劇的な動きはないと見られている。ナイキはバランスを取るため、アマゾンでは非プレミアム商品の販売を増やし、実店舗とは独占契約をするといった可能性もある。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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