自動車業界は楽観視〜強制歳出削減

 オバマ大統領が経済への影響を警告し、回避を訴える連邦政府の自動的な歳出削減(シクエスター)について、自動車業界はさほど心配しておらず、メーカー、ディーラーともこれまで通り「今年の販売は堅調」との見通しを維持している。

 USAトゥデイによると、米自動車ディーラー協会(NADA)のポール・テイラー主任エコノミストは「過去数年間の歳出の増え方に比べれば、削減はそれほど劇的ではない。85%のディーラーにとってほとんど心配ない」と話し、13年の米自動車販売は1540万台で、好況だった10年前の1600万台に近づくと予想している。

 歳出削減の影響が心配されているのは、経済を連邦機関や軍施設に大きく依存する地域などにほぼ限定され、多くの連邦労働者は支出削減のため無給の一時帰休を求められることになる。しかし、自動車ディーラーは極めて楽観的で、首都圏で12店以上を営業するダーカーズ・オートモーティブ・グループは「この地域も当然影響を受けるが、自動車販売には全く影響ないと思う。一時的にサービス/メインテナンスが減るかも知れないが、その程度」とみている。

 同じ地域に6店のディーラーを持つジャック・フィッツジェラルド氏も「実際に歳出削減は起こらず、政府やマスコミが騒いでいるだけ」と意に介さない。ワイオミング州のフォード販売業者ピート・グレイナー氏も、歳出削減が地元経済に影響を与えることはなく「非常に良い年になる」と予想している。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る