オフィス訪問者を管理するためのプラットフォームを提供する新興企業アンヴォイ(Envoy)は10月6日、新型コロナウイルス・パンデミック後のオフィス再開に際して出勤社員らの安全を確保するための新製品「アンヴォイ・プロテクト(Envoy Protect)」を市場投入した。
テッククランチ誌によると、過去数ヵ月にわたってベータ版として提供された同プラットフォームは、5000社以上がすでに登録し、これまでに100万人のオフィス復帰を支援した。
アンヴォイ・プロテクトには、健康に関する調査やオフィス内の人数管理ツール、アクセス権限管理といった機能が盛り込まれている。社員がオフィスに入る際には、QRコードを使って本人認証して入室する非接触型技術が活用されている。また、近接接触追跡と体温検査の機能も統合されている。
オフィス管理者は、各自治体の保健当局の指針や規定に応じて社員登録や入室(出勤)の規則を反映させてカスタマイズできる。
アンヴォイはまた、デスクス(Desks)という製品も投入する。デスクスは、オフィス内での社会的距離の維持(social distancing)を促進し、職場が清潔に維持されていることを確認するためのツールだ。デスクスは当面、利用者限定のベータ版として提供される。
この種のツールは他社からも多数提供されている。たとえば、イーデン(Eden)も、アンヴォイと類似した製品を市場投入したばかりだ。
アンヴォイの強みは資金力と言えるかもしれない。同社は、アンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz)やメンロー・ベンチャーズ(Menlo Ventures)といった著名ベンチャー・キャピタル投資大手らから総額6000万ドル近い投資を受けている。
アンヴォイの設立者兼CEOラリー・ガデア氏によると、同社は直近四半期に過去最高の売上高を計上した。目下の課題は、アンヴォイ・プロテクトを周知させて市場力を高めることだ、と同氏は述べた。
(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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