電気自動車(EV)をいち早く所有した人々の大半は次もEVを購入しようと考えていることが、JDパワーが初めて実施したEV所有体験調査で明らかになった。ただしまた同じブランドを購入するかどうかは、今乗っている車の満足度で変わってくるようだ。
オートモーティブ・ニュースによると、調査は2020年10~11月に行われ、15~ 21年型の完全電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)の所有者 9000人以上が回答した。
質問項目は、計基盤に表示された走行可能距離の正確さ▽公共充電施設の見つかりやすさ▽バッテリーの持続性▽所有コスト▽運転の楽しさ▽家庭での充電のしやすさ▽車の品質と信頼性。各項目を点数で答えてもらい、集計して全体の満足度(1000点満点)を決めた。高級EV部門の平均点は782点、量産型EV部門は730 だった。
高級EV部門は上位4モデルをテスラが独占し、798点を獲得した首位の「モデル S」は全体でも最高だった。2位以下は「モデル3」(790)、「モデルY」(780)と続き、最下位は「ジャガー・Iペース」(669)だった。
量産EV部門の首位は「キア・ニーロEV」(782)、2位は「シボレー・ボルト」(745)、3位は「現代コナEV」(743)。最下位の「フォルクスワーゲン・e-ゴルフ」(696)は部門平均を34点下回った。
回答者のうち、現在所有するEVの満足度が600~750点と比較的低い所有者は別ブランドのEVを選ぶ可能性が高く、同じブランドを購入する可能性は25%だという。
JDパワーのグローバル自動車担当シニアディレクター、ブレント・グルーバー氏は「早い時期にEVを購入した人はおおむね今後もEVを買い続けると答えたが、必ずしも同じブランドに執着する訳ではない。自動車メーカーは、自社の製品に対してコスト面以外でも消費者に興味を持ってもらう必要がある。今後3年間は新型EVが市場にあふれる見通しで、メーカーがシェアを獲得するには所有者を興奮させ、幅広い要求に応える車を提供する必要がある」と指摘した。
(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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