消費者は電気自動車(EV)を家庭で充電することに関してまともな教育を受けておらず、それがEVの普及を妨げているという調査結果を、JDパワーが発表した。
グリーンカー・リポーツによると、JDパワーの最新調査「2021 EV HomeCharging Study」からは、レベル1およびレベル2のAC(交流)およびDC(直流)急速充電などさまざまな充電方式について人々の認知度が低いことが分かった。
報告書を作成したブレント・グルーバー・シニアディレクター(グローバルオートモーティブ担当)は「充電オプションに関する認識の低さが、大衆市場におけるEVの受け入れを非常に難しくしている」と指摘する。
EV充電器は、電流や充電の速さが低い順からレベル1~3の3タイプに大別され、各タイプはさらに交流(AC)と直流(DC)に分けられる。
JD調査によると、レベル1充電器を設置している住宅所有者の47%は、レベル2充電器を設置する場合の金銭的優遇制度を知らなかった。レベル1充電器は頻繁な使用や長距離の移動には性能が不十分であり、レベル2充電器にアップグレードする選択肢をEV所有者に知らせることは重要で、満足度もレベル2の家庭用充電器所有者の方がかなり高いという(グルーバー氏)。
公共充電網が拡大してもEV所有者は主に自宅で充電するという事実は、これまでもさまざまな研究で示されている。最近の研究では「EV所有者の5人に1人がガソリン車に戻る主な理由の1つはレベル2の家庭用充電器がないため」という推測が示された。以前のJDパワー調査でも、EVドライバーの充電体験は、携帯充電器ではなく壁に充電器を設置した方が満足度が高まることが分かっている。
EVの所有体験の1つとして家庭用充電の重要性を最初に認識したメーカーはテスラだが、最近は他のメーカーも認識し始めている。アウディは、アマゾン・ホームサービスを使って充電器の設置や地元の電気技師を支援するプログラムを作成しており、ゼネラル・モーターズ(GM)も22年型「シボレー・ボルト」EVとEUV(SUV型)の購入者に家庭用充電器の設置を補助すると発表している。
(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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