ロイターによると、インドのAttero(ニティン・グプタCEO)は、電気自動車などから出る使用済みリチウムイオン(Li-ion)バッテリーのリサイクル工場を欧州、米国、インドネシアに建設するため、今後5年間で10億ドルを投資する。
このうち、ポーランド工場は今年後半に操業を開始する。オハイオ工場は2023年第3四半期に操業を開始、インドネシア工場は、24年初頭に操業を予定している。
使用済みリチウムイオン電池から粉砕した電池材料を化学的に分離する最新の湿式冶金プロセスによって、Atteroは抽出率を98%まで高めている。従来は、電池を溶かし、エネルギーを大量に消費する乾式製法だったため、リサイクル率は非常に低かった。
Atteroは、サムスン電子や現代自動車の電池をリサイクルしている。現在、Atteroのバッテリーリサイクル能力は年間1万1000トンだが、27年までに全世界で年間30万トン以上の電池のリサイクル能力を確立する。その段階で、リチウム、コバルト、グラファイトの世界需要の15%をリサイクル材料で満たすことを目指している。
インドネシアには、ニッケルなどの重要な電池材料の最大級の天然埋蔵量があるため、Atteroは、原材料の採掘から電池の生産、リサイクル施設に至るまでのエコシステムを構築する多額の投資を行っている。CATLとLGグループは、すでにインドネシアでのリチウムイオン電池工場設立に向けた数十億ドルの投資を発表している。
(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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