道路や橋といった社会基盤設備の建設現場において、人工知能を活用したツール群が効率や安全性の向上に寄与している。
アナリティクス・インサイト誌によると、建設現場に革命を起こしつつあるおもな人工知能ツールとして下記7つが挙げられる。
1.ドローンを使った現場監督:人工知能技術を搭載したドローンは、建設現場を上空から観察して潜在的問題を把握できるようにする点において、事業管理者にとって欠かせないツールになりつつある。ドローンが収集するデータを人工知能のアルゴリズムで分析し、資材の量を測定したり労働者の安全にかかわるリスクを検出したりすることができる。
2.機械学習を活かした事業計画:事業の計画策定に際して、過去の実績や気象パターン、交通状況といった各種のデータを総合的に分析し、より正確なスケジュールを立てられる。遅延の可能性を見越して資源の割り当てを最適化するのに役立つ。
3.自律的な建設作業車両:ブルドーザーや掘削機を含む建設作業車両の自動化に人工知能が活かされている。高度の機械視認(コンピューター・ヴィジョン)や検知技術を駆使して建設現場を自律走行し、人間の操作担当者を必要とせず継続的に作業できるため、生産性を高めることができる。
4.構造の健全性を監視するスマート建材:構造の健全性を自己監視する検知器内蔵スマート建材も人工知能の賜物だ。破損や摩耗、過負荷といった初期の兆候を内蔵検知器で特定することで、問題発生前の予防的保守管理作業を実行可能にする。
5.リスク管理のための予測分析:供給業者らの実績や気象情報、そのほか大量のデータを取り込んで分析することで、潜在的なリスクを特定し、事前の対応策を提示する。
6.設計や訓練のための拡張現実(AR):ARアプリケーションは建設現場にデジタルの模型を重ねて表示できるため、技師や建築士が空間的関係性をより正確に理解するのに役立つ。また、現実的な仮想模擬化によって作業員らに職能訓練を提供し、安全性や作業能力を高めることができる。
7.機械視認を使ったリアルタイムでの品質管理:高精細カメラとアルゴリズムを用いて溶接やコンクリートの品質を確認し、指定水準に達しているかどうかの確認作業を合理化する。手作業による検査の必要性が減るため、品質向上だけでなくコスト削減や時間短縮の利点ももたらす。
(Gaean International Strategies, llc社提供)
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2025年6月14日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ウェイモ車両、暴徒の標的に~LA抗議デモ、5台が被害
-
2025年6月14日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
5月の米自動車海上輸入量、関税で70%超の激減
-
2025年6月12日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
オースティンでロボタクシー走るか~6月、テスラに注目
-
加州南部の港湾経済に大打撃~トランプ関税
-
ニューヨーク・タイムスとアマゾン、複数年契約に合意 〜 報道コンテントをアレクサに提供
-
ジョージアの大病院、アップル製機器に切り替え 〜 2万台以上が麻痺した不具合を機にシステムを総入れ替え
-
2025年5月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
中国製の医療機器に深刻なセキュリティー脆弱性 〜 患者モニター装置に「裏口」が見つかる
-
2025年5月26日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スーピオ、人工知能基盤の法務支援プラットフォームで台頭 〜 調査作業負担を軽減、6000万ドルを調達
-
ビットコイン、史上最高値を更新 〜 投資家ら、さらに上がる可能性を示す複数の材料に期待
-
デュオリンゴ、148の新しい言語学習課程を市場投入 〜 契約業者らを人工知能に置き換える方針を掲げ批判される