中西部でエネルギー雇用急増〜大平原に人影戻る

 エネルギー・ブームを受けて、人口流出が続いた大平原地帯(Great Plains)に人が戻っている。

 クリスチャン・サイエンス・モニターによると、北はカナダ国境から南はテキサス州西部まで、東はロッキー山脈の麓まで広がる大平原地帯では、10年前まで人口の減少が激しく、郡単位では人口密度が「フロンティア状態」まで落ち込む所も多かった。

 この状況を大きく変えたのが昨今のエネルギー・ブームで、国勢調査局のトーマス・メセンバーグ氏は「大平原の一部は、長年にわたる人口流出から急速な人口増加に転じている。伸びの背景にはたくさんの要因があるだろうが、エネルギー・ブームが一因であることは間違いない」と話す。

 最新の統計によると、現在国内の大都市圏で最も急成長しているのは油田のあるテキサス州ミッドランドで、2011年7月1日からの1年で人口は4.6%増加した。また石油と関係が深い同州オデッサも5位に入っている。

 エネルギー・ブームの影響は人口5万人未満の小さな町の方が大きく、エネルギー・ブームの中心地であるノースダコタ州ウィリストンは、9.6%増と小都市圏の中では最も急成長している。その130マイル南の同州ディッキンソンも6.5%増で3位に入った。小都市圏の4位はミッドランドやオデッサに近いテキサス州アンドリュース、5位はユタのガス生産中心地バーナル、6位はアナダルコ盆地の石油やガス掘削で恩恵を受けているオクラホマ州エルクシティとなっている。

 ただし、大平原にはかつてほかの産業ブームで栄え、産業の衰退とともにさびれた町が多く、石油・ガス掘削の最新技術フラッキング(水圧破砕法)による環境への長期的な影響を懸念する声もある。

 市場調査HISグローバル・インサイトによると、「フラッキング革命」は急速に拡大しつつあるが、大平原の雇用は20年まで堅調に伸び、その後の10年も業界は拡大が続くと見込まれる。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
STS Career

注目の記事

  1. 植民地から合衆国建国へ 18世紀半ば、現在のアメリカ東海岸にはイギリスの支配下にある...
  2. 2025年12月1日

    就職&雇用ガイド2025
    監修 STS Career https://usfl.com/author/stscar...
  3. 2025年10月8日

    美しく生きる
    菊の花 ノートルダム清心学園元理事長である渡辺和子さんの言葉に、「どんな場所でも、美しく生...
  4. 2025年10月6日

    Japanese Sake
    日本の「伝統的酒造り」とは 2024年12月、ユネスコ政府間委員会第19回会合で、日...
  5. アメリカの医療・保険制度 アメリカの医療・保険制度は日本と大きく異なり、制度...
  6. 2025年6月4日

    ユーチューバー
    飛行機から見下ろしたテムズ川 誰でもギルティプレジャーがあるだろう。何か難しいこと、面倒なこ...
  7.        ジャズとグルメの町 ニューオーリンズ ルイジアナ州 ...
  8. 環境編 子どもが生きいきと暮らす海外生活のために 両親の海外駐在に伴って日本...
ページ上部へ戻る