スーピオ、人工知能基盤の法務支援プラットフォームで台頭 〜 調査作業負担を軽減、6000万ドルを調達

昨今、リーガルテック(Legaltech)の普及が人工知能の進化によって加速している。リーガルテックとは、法務業務過程の合理化や効率化、自動化を強化するソフトウェアやツール、プラットフォームを含む技術を指す。

テッククランチ誌によると、法律事務所や各社の法務部によるデータ収集と分析を人工知能によって自動化するリーガルテックを提供する新興企業スーピオ(Supio、シアトル拠点)は、競争が激化する同市場において台頭中の一社に位置づけられる。

人工知能が特定の法務をどの程度こなせるかについては懐疑的な見方がある一方で、法律事務所らは競合社らに対抗するために人工知能の活用を積極化させている。ある調査によると、法曹界における人工知能の導入率は、2023年の11%から2024年には30%へと3倍近くに増加したと見積もられる。

「弁護士や法務補佐たちは、顧客らの医療記録や警察報告書、鑑定書を手作業で何千時間もかけて確認するといった作業に毎日追われている」「われわれの主力製品は、複雑な非構造化データを深く理解することで、そういった負担を大幅に軽減する」と同社のジェリー・ジョーCEOは説明する。

人工知能法務技術会社の場合、どの分野の法律に特化したソリューションを主力製品とするかを決める場合が多い。訓練される人工知能モデル群が分野によって大きく異なるためだ。スーピオの場合、人身傷害法に特化している。同社の技術は、顧客(法律事務所)の既存ファイル・システムに接続して訴訟管理を支援する人工知能搭載プラットフォームを提供している。

ジョー氏によると、同社のプラットフォームは、人工知能によるエラーを防止またはそれに即時対応するために、「人間による検証」を実施している。

「われわれは、特化した人工知能モデルと、文書およびデータ層における品質管理に照準している」「われわれの法務人工知能は114以上の訴訟型に対応している」「その数は、モデルによる継続的学習と顧客らとの協力関係によって増え続けている」と同氏は話した。

スーピオの年間経常売り上げは4倍に成長し、顧客基盤も拡大している。同社のおもな顧客には、ヒューズ&コールマン法律事務所やダニエル・スターク法律事務所、トーマス法律事務所、ウィットリー法律事務所といった大手法律事務所がいくつも含まれる。

スーピオの快進撃はベンチャー・キャピタル投資業界の関心を集めた。同社は4月30日、サファイヤ・ベンチャース(Sapphire Ventures)が主導した資金調達で6000万ドルを確保したと発表した。スーピオは今回の調達資金をおもに開発と販促に投じ、現在約100人の従業員数を倍増させる計画だ。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

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