連邦歳出強制削減、IT投資を鈍化 〜クラウド対応遅れも一部大手に影響

 米国で3月1日に850億ドル規模の歳出強制削減措置が発動されたことを受け、情報関連技術への投資が鈍化するという見方が広がっている。

 インベスターズ・ビジネス・デイリー紙によると、調査会社フォレスター・リサーチ(Forrester Research)のアンドリュー・バーテル氏は、2013年の民間企業による情報技術(IT)投資額伸び率を当初予測の7.2%増から6.2%増に下方修正し、見通しより約100億ドル少ない8290億ドルに留まると予測した。

 強制削減措置は米国IT投資にマイナス影響を与えるものの「その規模は巨大というほどではない」と同氏は話す。

 ただ、IT関連企業の業績へも影響はすでに出ており、オラクル(Oracle)とティブコ・ソフトウェア(Tibco Software)は、現行四半期の売り上げがウォール街による予想を下回るという見通しを発表している。

 バーテル氏はまた、連邦政府のIT投資額について「前年並みに留まる」と予想。同氏によると、連邦政府や州政府、地方自治体はIT投資額全体のそれぞれ9%を占めており、政府の支出削減は経済全体の成長を抑制する可能性がある。

 同氏は世界のIT投資額について、先の3.3%成長見通しを下方修正し、3%増の2兆1000億ドルに達すると予測した。

 一方、調査会社FBRキャピタル(FBR Capital)は、通信機器大手シスコ・システムズ(Cisco Systems)とその競合社ジュニパー・ネットワークス(Juniper Networks)の格付けを下げた。

 しかし、シスコやジュニパー、オラクル、ティブコの見通し悪化は、IT投資の冷え込みというよりは、むしろクラウド電算移行にともなう事業上の問題を反映したものとという見方が強い。

 また、調査会社IDCは2013年の米国IT投資額について、2012年の6%増に続き6.2%増と予想。IDCでは、最も成長率が高い分野として医療業界とビジネス・サービスを挙げている。

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