自動走行車、試験は認める〜運輸省が正式見解示す

 IT企業のグーグルや自動車メーカーが自動走行車の開発に取り組む中、連邦政府が初めてこの技術に関する正式な見解を発表した。

 ニューヨーク・タイムズによると、運輸省の道路交通安全局(NHTSA)は30日、「ドライバーのいない車の走行は、テストを除いてはまだ許可されるべきではない」との見解を示しながら、「車線をはみ出すことなく走行する、または行き先に合わせて速度を調整するといった半自動走行機能は人命を救える可能性がある」と評価した。

 自動走行車は、かなり理想に近づいたとはいえ、大衆市場で提供されるには法律、規制、文化的な壁があり、技術革新に環境整備が追いついていない。自動操縦技術は車のほかに飛行機でも著しく進歩したが、運輸省は無人飛行機(ドローン)についてもいかに規制するか難しい判断を迫られている。

 今回のNHTSAの発表では、自動または半自動走行車の長所が具体的に取り上げられたため「クルーズ・コントロールから完全自律型へと進むこの分野では、先進技術について行くしか選択肢はないことを政府が認めた」という解釈もある。また、自動車研究センター(CAR)のリチャード・ウォレス氏は「政府はこの動きにブレーキをかけようとしているのではなく、前に出ようとしている」と説明する。

 ただし当局は慎重な姿勢を崩しておらず、NHTSAは「どんな規制の動きも、車の安全と技術革新に必要な柔軟性のバランスを適切に取る必要がある」と述べた。

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