アイラ・ネットワークスの台頭 〜家電向けワイファイ・モジュールを開発
- 2013年6月7日
- ハイテク情報
「モノのインターネット(Internet of Things)」の技術を開発するアイラ・ネットワークス(Ayla Networks)は、家電製品に簡単に統合してプラグ&プレイで使える低電力型のイファイ・モジュールの開発と生産で台頭し、将来を有望視される省電力技術新興企業として関心を集めている。
グリーンテック・メディア誌によると、アイラは、家電製品やそのほかの機器にインテリジェント機能をもたらす統合ソリューションをOEM向けに開発して業績を伸ばしており、ベンチャー・キャピタル会社を含む複数企業から総額540万ドルの資金を調達したばかり。
アイラの開発したモジュールは、同社のクラウド基盤ソフトウェアに接続して、家電製品やそのほかの機器を自動的に設定する。また、同社のクラウド・システムから、利用者インターフェイスをカスタマイズするためのアプリケーション・ライブラリも提供される。
同技術は、アンドロイドOSやiOS、ワイファイ、ジグビー、リナックスといった様々なOSや規格に対応する。
アイラはハードウェアとソフトウェアを包括的に供給し、OEMがそれらを独自にカスタマイズし、製品に組み込んで出荷している。最終的なインターフェイスは他社ブランドのもとに商品化される。
アイラの技術を搭載した家電製品やそのほかの機器は、様々な通信プラットフォームにわたって相互に通信し、電気代や気象、保守管理の必要性といった情報を伝達できるようになる。
OEMのコストはハードウェア1個につき2〜3ドル。大量のデータ処理のために複雑なアーキテクチャーが必要になる場合は、コストが割増になる。アイラの収入源は主に、クラウド基盤アプリケーションの使用料およびデータ管理サービス料。
今回の資金調達には、ヴォイジャー・キャピタル(Voyager Capital)やクロスリンク・キャピタル(Crosslink Capital)、チップ開発製造大手が参加した。
また、アイラは今回の資金調達と同時に、中国版ツイッターとして知られるウェイボー(Weibo)の親会社サイナ(Sina)とも提携した。
アイラの設立者や社員には、アマゾンやシスコ、シルバー・スプリング・ネットワークスに勤務した省電力技術やITの専門家が多数含まれる。現在、社員数は20人で、そのほとんどが技術者で構成されている。
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