イートン、自動車事業売却を検討〜電力・照明事業に専念

 総合産業用機器メーカーのイートン(本社・アイルランド)が、成長著しい電力・照明事業に専念するため自動車部品事業の売却を検討していることが、11日までに明らかになった。

 ブルームバーグ・ニュースが消息筋の話として報じたところによると、経営陣が維持する意向のトラック部品を除くと、自動車事業の時価総額は約10億ドル。

 イートンは1911年にトラック用車軸メーカーとして創業したが、2012年には電子機器メーカーのクーパー・インダストリーズを118億ドルで買収するなど、近年は輸送から他業界に軸足を移していた。クーパー取得によって、電子機器事業は12年総売上高の推定59%を占めた。一方の自動車事業は10%、トラック事業は12%だった。

 イートン広報は、eメールで「自動車事業の売却をめぐる憶測には根拠が無い」との声明を発表した。

 ロングボウ・セキュリティーズのアナリスト、イーライ・ラストガーテン氏は、「電子機器企業は、多様化した企業や景気循環と密接につながる企業よりもはるかに評価が高い」との理由で、自動車事業がなくなればイートンの価値は上がる可能性があると話した。

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