モバイル優先で変わる企業IT 〜テキストから状況に合った視覚重視へ

 インターネット検索をはじめ、ソーシャル・ネットワークや電子メール利用の手段としてのモバイル端末利用が増えるなか、業務用技術(企業向けIT)は「モバイル優先(mobile first)」の動きとともに変わりつつある。

 フォーブス誌によると、企業にとって、携帯機器で使われるソフトウェアやアプリケーション、ウェブサイトが潜在顧客との最初の接点という状況は増えており、モバイル利用者を意識した環境整備が重要になっている。

 たとえば、携帯電話から企業情報を検索している人の場合、移動中であることが多く、キーボード操作や端末インターフェイスの制約から、デスクトップ利用者に比べて忍耐に欠ける傾向がある。

 モバイル端末利用者の場合、始めから終わりまで簡便な体験を求める結果、モバイル優先を意識して開発される技術は、使いやすさと拡張性を確実にするために簡潔さに重点が置かれることになる。

 イクエイジョン・リサーチ(Equation Research)によると、大半の消費者にとって許容可能なウェブ・ページあたり表示速度は5秒未満であり、それより遅いモバイル接続はあり得ない。

 また、モバイル・プラットフォームが日常的に使えるほど簡単になれば、より多くの人がそれを最大限に利用できるようになる。

 その証拠に、インスタグラム(Instagram)やスナップチャット(Snapchat)といった人気のモバイル・アプリケーションは、素早い動作のプラットフォームと視覚的魅力に焦点を置いた簡潔なインターフェイスが人気を呼び、利用者が爆発的に増えている。

 また、モバイル端末の小画面ではデスクトップ環境に比べて視覚的要素が重視されることから、メッセージ伝達および価値提供の最も効果的な手段として視覚的コンテントの効果が重要となる。

 心理学者のアルバート・メーラビアン氏の調査によると、人が視覚的情報を処理する速度はテキストを処理する場合の6万倍早く、コミュニケーションの93%は言葉を使わずに行われている。

 さらに、モバイル優先の取り組みは、業務用技術を共有可能性と接続性の向上へと向かわせることにもなる。情報の継続的流通と拡張にとって、利用者を意味のある方法で結び付ける能力は必要不可欠だ。

 たとえば、ツイッター(Twitter)やセールスフォース(Salesforce)のチャター(Chatter)ソフトウェアは、コミュニケーションと協業のための有効なツールとして利用されている。

 これまでデスクトップ優先だった情報発信は、迅速かつ視覚的伝達力が強く共有性と接続性が極めて重要なモバイル優先に移行しており、企業各社は、モバイル時代に乗り遅れないようにするために、製品やサービス、発信を状況に応じて最適化させることが今後ますます必須となる。

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