サヴィス、アップフォグを買収 〜開発業界向けにパース事業を強化

 インターネット通信および音声通信サービスを提供するセンチュリーリンク(CenturyLink)傘下のサヴィス(Savvis)は、サービスとしてのプラットフォーム(PaaS=パース)を開発するアップフォグ(AppFog)を買収した。

 データ・センター・ノーレッジ誌によると、アップフォグは、開発者向けのサービスを主力とし、利用顧客は10万件以上、これまでに開発されたアプリケーションは15万件以上に上る。買収金額は明らかにされていない。

 アップフォグはこれまでパブリック・クラウドとして提供されてきた。サヴィスに統合後は「サヴィスディレクト・オンライン・チャンネル(savvisdirect online channel)」の一部に組み込まれ、パブリック・クラウドとして提供される予定。

 サヴィスでは、企業顧客向けインプライベート・クラウドも提供している。

 アップフォグは創業当初、「PHPフォグ」という社名のもとに、PHPのプログラミングに特化していたが、多言語サポートを開始するようになって社名変更した。

 サヴィスは、電子商取引ソリューションやコンテント管理システムの企業向けアプリケーションのインフラストラクチャーを提供。アップフォグの買収によってパース事業を強化し、開発者コミュニティへの浸透を図るのが狙いだ。

 アップフォグにとっては、センチュリーリンクの資本力とブランド名を武器に事業を拡大できる利点がある。パース・プロバイダーの多くは歴史の浅い新興企業で、企業がパースを利用するにあたって経営安定性が懸念の一つになることが多い。

 「アップフォグの開発者コミュニティに、センチュリーリンクのサヴィスを紹介できることを大変喜ばしく受け止めている」「サヴィスはクラウド事業の大手として定評を築いている」と、アップフォグのルーカス・カールソン最高経営責任者(CEO)は述べた。

 カールソン氏は今回の買収を経てサヴィスの副社長に就任した。

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