スモッグ消す道路舗装を開発〜オランダの科学者ら

 スモッグの原因となる有害物質を吸収し、大気を浄化する機能がある道路舗装技術を、オランダの科学者が開発した。

 ロサンゼルス・タイムズによると、開発したのはアイントホーフェン工科大学の研究チーム。オランダ東部のヘンゲロ市内で、大気中の汚染物質を吸収し低公害物質に変える酸化チタンを路面1ブロック分に吹き付け塗装したところ、1年後に塗装区間の大気は隣接する未塗装区間と比べ、窒素酸化物濃度が1日19%減り、理想的な状態の時には45%も削減された。

 こうした大気清浄効果のある舗装技術は、光触媒舗装(photocatalytic pavement)とも呼ばれる。窒素酸化物は自動車や火力発電所から排出される有害ガスで、空気中の他の物質と反応してスモッグを形成する。

 光触媒舗装は数年前から知られていたが、化学技術者協会(IChemE、本部・英国)のデビッド・ブラウン最高経営責任者(CEO)は「この最新研究は、特に車の排気ガスが多い大都市圏で、化学技術を施した舗道による将来的な生活の質改善が可能であることを示す」と話した。

 研究報告書は、オランダの危険物専門誌Journal of Hazardous Materialsに掲載された。

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